胃もたれとは?症状セルフチェック
胃もたれとは、主に食後に、以下のような不快な症状が生じることを指します。
以下のような症状が続く場合には、お早目に当院にご相談ください。
- 胃が重い感じがする
- 食事から3時間以上経っているのに、食べ物が胃に残っている感じがする
- 胃がなかなかすっきりしない
- 以前より消化に時間がかかるようになった気がする
- たくさん食べたわけでもないのに、胃が張っている感じがある
- みぞおちに詰まった感じがある
- 空腹ではないのに胃がグルグル鳴っている
胃もたれの主な原因
胃もたれは、以下のようにさまざまな原因によって発症します。
上部消化管の病気
食道・胃・十二指腸といった上部消化管の病気によって、しばしば胃もたれの症状が引き起こされます。逆流性食道炎、急性・慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がん、機能性ディスペプシアなどが代表的です。
食生活の乱れ
食べ過ぎ・飲み過ぎ、脂っこいもの・刺激物の摂り過ぎなどは、胃に長く内容物を留まらせたり、胃酸の分泌を過剰にすることから、胃もたれや胃痛などの症状を引き起こすことがあります。
ストレス
ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、その影響は胃や腸にも及びます。胃では、蠕動運動・胃酸分泌の過剰や低下を招き、胃もたれをはじめとするさまざまな不快な症状を引き起こすことがあります。
その他
加齢、糖尿病、薬剤(向精神病薬、抗コリン薬、糖尿病薬)などを原因として、胃もたれの症状をきたすことがあります。
胃もたれを引き起こす疾患
胃もたれを伴う場合、主に食道・胃・十二指腸の病気の可能性を考えます。
逆流性食道炎
加齢に伴う下部食道括約筋の緩み、食べ過ぎ・早食いに伴う胃酸の過剰分泌などを原因として、胃の内容物が繰り返し逆流し、食道が傷ついて炎症を起こす病気です。胃もたれや胸やけ、呑酸、食後の胸痛・胃痛といった症状が見られます。
食道がん
喫煙と飲酒を主な原因として起こるがんです。のどの痛み、咳・嗄声、飲み込みづらさ、胃もたれ、胸の不快感などの症状が挙げられます。ただ、初期は無症状であることが多く、ある程度進行してからこれらの症状が現れます。
急性胃炎
食べ過ぎや飲み過ぎ、刺激物の摂り過ぎ、ウイルス・細菌感染などによって起こる急性の胃炎です。胃の痛み、胃もたれ、吐き気・嘔吐などの症状を伴います。
慢性胃炎・萎縮性胃炎
慢性胃炎は、主にピロリ菌感染を原因として起こる慢性の胃炎です。進行し、炎症によって胃粘膜が薄くなったものを萎縮性胃炎と言います。症状としては胃もたれ、吐き気、鈍い痛みなどが挙げられますが、無症状のケースもあります。
胃・十二指腸潰瘍
ピロリ菌感染、痛み止めの副作用などを原因として、胃や十二指腸の粘膜が深くえぐれた状態です。胃の痛みや胃もたれ、胸やけ、吐き気といった症状が見られます。進行すると、吐血・下血をきたすことがあります。
胃がん
ピロリ菌感染、塩分の過剰摂取などを原因として起こるがんです。初期はほぼ無症状ですが、進行すると胃痛や胃もたれ、吐き気、食欲不振、体重減少、黒色便などの症状をきたすようになります。
機能性ディスペプシア
胃痛、胃もたれといった不快な症状があるにも関わらず、胃カメラ検査などで器質的な問題が見つからない状態を指します。ストレス、生活習慣が発症に影響していると言われています。治療により、改善が期待できます。
胃もたれの場合の検査
問診・診察では、胃もたれの状況や症状の経過、その他の症状、既往歴、服用中の薬、食習慣などについてお伺いします。その上で、必要に応じて以下のような検査を行います。
胃カメラ検査
鼻または口から内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜をカメラを介して観察します。炎症や潰瘍、がんなどの病変を、早期に発見することが可能です。当院では、ピロリ菌の検査・除菌治療にも対応しております。鎮静剤を用いた苦痛の少ない胃カメラ検査を行っておりますので、初めての方でも安心してご相談ください。
超音波検査(エコー検査)
肝臓や胆嚢、膵臓、脾臓といった臓器をリアルタイムで観察します。胃もたれの症状がある場合には、特に胆石症、膵炎などが疑われます。被ばくは一切ありませんので、妊娠中の方でも安心して受けられます。
血液検査
貧血の有無、炎症反応、肝機能・腎機能などについて調べます。貧血が認められる場合、消化管からの出血が原因になっていることもあります。
胃もたれの治し方
原因となる疾患が見つかった場合には、その治療を行います。入院・手術が必要な場合は、速やかに提携する病院へとご紹介します。
薬物療法
胃酸の分泌を抑える薬、粘膜を保護する薬、胃の動きを促進する薬などを使用し、胃もたれをはじめとする胃の不快な症状の改善を図ります。
ピロリ菌の除菌治療
ピロリ菌検査を行い、陽性であった場合は、除菌治療を強くおすすめします。ピロリ菌は、胃・十二指腸潰瘍、慢性胃炎・萎縮性胃炎、胃がんなどの原因となる細菌です。胃酸を分泌するお薬と抗生物質を1週間内服し、除菌します。
食生活の改善
暴飲暴食、脂っこいもの・刺激物の摂り過ぎ、早食いといった食生活の乱れがあれば、改善しましょう。症状が落ち着けば少しずつ食事は元に戻せますが、胃もたれを繰り返さないよう、ストレスにならない程度に改善していきます。
胃もたれをすぐに解消!?6つの対処法
胃もたれは、以下のような方法で改善・解消できることがあります。
ただ、病気を原因としていることもあるため、改善しない・心配な場合は、お早目に当院にご相談ください。
消化の良いものを適量摂る
脂っこいもの・刺激物を避け、消化の良いものを適量(腹八分目以下)摂りましょう。
ゆっくりよく噛んで食べる
早食いはせず、時間をかけてよく噛んで食べるようにしてください。食べ物を細かくすることで、胃の負担が軽減されます。
温かい飲み物を飲む
飲み物は、白湯、ハーブティーなど、温かく胃腸に優しいものがおすすめです。ジンジャーティー、ペパーミントティーなどは、胃腸の働きを整える効果があると言われています。
お腹を温める
衣類、毛布などでお腹を温めると、血行が良くなり、胃もたれの改善が期待できます。ただし、お腹を締めつけないようご注意ください。
ストレスを解消する
お仕事などはできれば休み、リラックスできる環境でゆっくりと過ごしましょう。音楽鑑賞など、屋内でできるストレス解消法があれば、お試しください。
軽い運動をする
可能であれば、散歩程度の軽い運動をしてみましょう。激しい運動は、胃もたれが悪化するおそれがあるため、おすすめしません。
胃もたれで受診・検査が必要なサイン
胃もたれは食道・胃・十二指腸の病気が背景に隠れているケースもあります。軽微な症状であっても、どうぞお気軽にご相談ください。
- 食生活の問題、ストレスがないのに、胃もたれがする
- 胃もたれが1週間以上続いている
- 胃もたれの頻度は低いが、何度も繰り返している
- 胃もたれによって、食事の量が減った・食欲が湧かない
- 胃痛、吐き気、呑酸、食欲不振、体重減少などの症状がある
- 黒色便(タール便)、便潜血検査陽性
- 胃もたれの原因が分からず不安、胃カメラ検査を受けたい
胃もたれ Q&A
胃もたれがある場合、絶食した方がいいのでしょうか?
無理をして食べる必要はありませんが、「消化の良いものを適量摂れる」のであれば、食事をしてくださって構いません。脂っこいもの、刺激物は避けましょう。
胸やけやゲップは、胃もたれの症状と関係ありますか?
胃もたれ、胸やけ、ゲップは、しばしば同時に併発する症状です。これらの症状が続く場合、逆流性食道炎などの病気が疑われますので、お早目に当院にご相談ください。
食事以外で、胃もたれの原因となる生活習慣はありますか?
ストレスを溜め込む・解消しない習慣、不規則な生活、睡眠不足、食後すぐ横になる習慣などは、胃もたれの原因となることがあります。前の3つは、自律神経のバランスを乱し、しばしば胃腸の症状を引き起こします。
市販薬を飲むと胃もたれが一時的に落ち着きますが、受診は必要でしょうか?
飲むのをやめると症状が出るようでしたら、病気の可能性を考え、受診することをおすすめします。市販薬はあくまで対症療法としての手段であり、原因を特定したり、その原因を取り除いて病気を治すことはできません。
ストレスが胃もたれの原因になることはありますか?
はい。ストレスは自律神経のバランスを乱し、胃腸の機能を低下させることがあります。機能性ディスペプシアなどが疑われるため、一度当院にご相談ください。
胃もたれと消化不良は違うものですか?
胃もたれとは、食後に「胃が重い」「食べ物が残っている感じがする」といった不快感が続く状態(症状)を指します。一方、消化不良は食べた物がうまく消化されない状態(原因や状態)そのものを意味します。症状が長引く場合は、胃炎や胃潰瘍などの病気が隠れている可能性もありますので、早めにご相談ください。
